- 0.1. 更年期とは、体が大きく切り替わる時期
- 0.2. 東洋医学では「一つの症状だけ」で見ない
- 1. 陰陽・気血水で見る更年期のゆらぎ
- 1.1. 陰陽
- 1.2. 気
- 1.3. 血
- 1.4. 水
- 1.5. 陰陽から見る更年期のゆらぎ
- 1.6. 気から見る更年期の不調
- 1.7. 血から見る更年期の不調
- 1.8. 水から見る更年期の不調
- 2. 「ほてり」と「冷え」が同時にある理由
- 3. 更年期と自律神経のゆらぎ
- 4. 安泰漢方鍼灸院での見方
- 4.1. 1. 構造
- 4.2. 2. 流れ
- 4.3. 3. 調整
- 5. 自宅でできる見直し
- 5.1. 冷たいものを増やしすぎない
- 5.2. 夜は体を休める準備をする
- 5.3. 呼吸の浅さに気づく
- 5.4. 頑張りすぎを見直す
- 6. 医療機関に相談した方がよいサイン
- 7. 安泰漢方鍼灸院で大切にしていること
- 8. 更年期の不調が続く方へ
- 9. まとめ
- 10. 関連ページ
40代後半から50代にかけて、ほてり、汗、不眠、冷え、疲れやすさ、気分のゆらぎなどを感じる方がいます。
更年期は、女性の体が大きく切り替わる時期です。
一つの症状だけではなく、体温、睡眠、気分、疲労感、冷え、肩こりなど、いくつかの不調が重なって現れることがあります。
この記事では、更年期の体のゆらぎを、東洋医学の「陰陽」「気血水」という視点から整理します。
更年期とは、体が大きく切り替わる時期
更年期とは、一般的に閉経の前後約5年ずつ、合わせて約10年間を指します。
厚生労働省の女性健康支援情報では、日本人女性の平均閉経年齢は50.5歳であり、一般的には45〜55歳頃が更年期にあたると説明されています。
この時期には、女性ホルモンの分泌が大きく変化し、体や心にさまざまな変化が出やすくなります。
日本女性心身医学会では、更年期に現れやすい症状として、ほてり・発汗・のぼせなどの血管運動神経症状、疲れやすさ・めまい・動悸・頭痛・肩こり・腰痛・冷えなどの身体症状、不眠・イライラ・不安感・気分の落ち込みなどの精神症状を挙げています。
ただし、更年期の不調は人によって違います。
ほてりが強い方もいれば、不眠、冷え、肩こり、疲れやすさ、気分のゆらぎが気になる方もいます。
東洋医学では「一つの症状だけ」で見ない
東洋医学では、体を部品の集まりとしてではなく、全体のつながりとして考えます。
たとえば、更年期の不調も、
「ほてりだけ」
「冷えだけ」
「不眠だけ」
「肩こりだけ」
と分けて見るのではなく、いくつかの状態がどうつながっているかを見ていきます。
たとえば、次のような状態です。
- 顔はほてるのに、足元は冷える
- 眠りが浅く、日中は疲れやすい
- 肩や首がこると、頭も重くなる
- 汗をかいたあとに体が冷える
- 胃腸が重いと、気分もすっきりしない
- 疲れているのに、体が休まりにくい
このように、更年期の不調は一つずつ切り離せないことがあります。
東洋医学では、そうした体全体のつながりを見ながら、今の状態を整理していきます。
陰陽・気血水で見る更年期のゆらぎ
陰陽
東洋医学での見方
温める力・冷ます力、
活動と休息のバランス
更年期で見られやすい状態
ほてり、冷え、寝つきにくさ、汗
気
東洋医学での見方
体を動かす力、めぐらせる力
更年期で見られやすい状態
疲れやすい、緊張が抜けない、ため息、気分の重さ
血
東洋医学での見方
体を養い、心身を落ち着かせるもの
更年期で見られやすい状態
眠りの浅さ、目の疲れ、乾燥、肩こり、頭重感
水
東洋医学での見方
うるおい、水分代謝、余分な水のめぐり
更年期で見られやすい状態
むくみ、重だるさ、雨の日の不調、
めまい感
陰陽から見る更年期のゆらぎ
東洋医学には「陰陽」という考え方があります。
簡単に言うと、陰陽は体の中にある二つの働きのバランスです。
陽 は、温める、動かす、活動する、外へ向かう働き。
陰 は、うるおす、冷ます、休める、内側を支える働き。
更年期の時期には、この陰陽のバランスがゆらぎやすくなると考えます。
たとえば、
- 顔や上半身がほてる
- 急に汗が出る
- 夜に寝つきにくい
- 気持ちが落ち着きにくい
このような状態は、体の中で「休める力」や「冷ます力」が追いつきにくくなっている状態として見ることがあります。
一方で、
- 手足が冷える
- お腹が冷える
- 疲れやすい
- 朝から体が重い
このような状態は、温める力や動かす力が弱くなっている状態として考えることもあります。
更年期では、単純に「熱い体」「冷えた体」と分けられないことがあります。
上半身は熱いのに、下半身は冷える。
夜はほてるのに、日中はだるい。
このように、熱さと冷えが同時にある場合も、陰陽のゆらぎとして整理していきます。

気から見る更年期の不調
東洋医学でいう「気」は、体を動かす力、めぐらせる力、体を支える力のようなものです。
気の働きが弱くなると、次のような状態を感じやすくなります。
- 疲れやすい
- 朝から体が重い
- やる気が出にくい
- 声に力が入りにくい
- 胃腸が弱りやすい
- 風邪をひきやすい
また、気のめぐりが滞ると、次のような状態を感じることがあります。
- 胸やみぞおちがつかえる
- 呼吸が浅い
- イライラしやすい
- ため息が増える
- 肩や首に力が入りやすい
- 気分がすっきりしない
更年期の時期は、仕事、家事、子育て、親の介護、自分の体力の変化などが重なりやすい時期でもあります。
気を消耗しやすく、同時に気が滞りやすい時期とも考えられます。
そのため、
「疲れやすいのに、緊張が抜けない」
「休みたいのに、気持ちが落ち着かない」
「体はだるいのに、頭だけ働き続けている」
という状態が起こりやすくなります。

血から見る更年期の不調
東洋医学でいう「血」は、体を養うもの、うるおすもの、心身を落ち着かせるものとして考えます。
血の不足やめぐりの滞りがあると、次のような状態を感じることがあります。
- 眠りが浅い
- 目が疲れやすい
- 髪や肌の乾燥が気になる
- 爪が割れやすい
- めまい感がある
- 気分が落ち着きにくい
- 肩こりや頭重感がある
更年期の時期には、月経の変化、睡眠不足、疲労、冷え、ストレスなどが重なりやすくなります。
そのため、体を養う力やめぐりの状態を確認することが大切です。
たとえば、眠りが浅く、目も疲れやすく、肩こりも強い場合、
それぞれを別々に見るのではなく、血の不足やめぐりの滞りという視点で整理することがあります。

水から見る更年期の不調
東洋医学でいう「水」は、体のうるおいや水分代謝と関係する考え方です。
水のめぐりが乱れると、次のような状態を感じることがあります。
- むくみやすい
- 体が重だるい
- 雨の日に不調が出やすい
- 胃腸が重い
- めまい感がある
- 頭が重い
- 汗の出方が気になる
更年期には、汗、寝汗、むくみ、重だるさなど、水分の出入りやめぐりに関係する不調を感じる方もいます。
汗をかくから水が足りない、むくむから水が多い、という単純な見方ではありません。
体の中で、水が必要なところに届いているか、余分な水が滞っていないかを見ながら整理します。

「ほてり」と「冷え」が同時にある理由
更年期の相談でよくあるのが、
「顔は暑いのに、足は冷える」
「夜はほてるのに、昼間は体が冷える」
「汗をかいたあと、体が冷えてつらい」
という状態です。
このような状態は、東洋医学では、上半身と下半身のバランス、冷え、巡り、消耗、緊張などを合わせて見ていきます。
体の上に熱がこもりやすく、下に冷えが残る。
めぐりが滞り、温かさが全身に届きにくい。
疲れが重なり、体温調整が不安定になっている。
このように、ほてりと冷えが同時にある場合は、どちらか一つだけを見るのではなく、体全体の流れを確認することが大切です。
更年期と自律神経のゆらぎ
更年期の不調には、自律神経の働きも関係します。
体温調整、汗、心拍、呼吸、胃腸の動き、睡眠と覚醒などは、自律神経と深く関係しています。
更年期の時期には、女性ホルモンの変化に加えて、睡眠不足、冷え、疲労、生活環境の変化、ストレスなどが重なりやすくなります。
その結果、ほてり、汗、不眠、動悸、気分のゆらぎ、疲れやすさなどを感じやすくなることがあります。
東洋医学で見ても、自律神経のゆらぎに近い状態は、気のめぐり、血の不足、冷え、緊張、回復力などと関係して考えることができます。
つまり、更年期の不調は、
ホルモンだけでも、気持ちだけでも、年齢だけでもなく、体全体の調整力がゆらぎやすい時期
として見ることができます。
安泰漢方鍼灸院での見方
安泰漢方鍼灸院では、更年期の不調を、陰陽・気血水の視点に加えて、構造・流れ・調整の3つから整理しています。
1. 構造
姿勢、首肩の緊張、背中の張り、呼吸のしやすさ、体の支え方を見ます。
更年期の時期には、疲れやすさや体力の変化、姿勢のくせが重なり、肩こり、首こり、背中の張りを感じやすくなることがあります。
体が緊張していると、呼吸も浅くなりやすく、休みにくい状態につながることがあります。
2. 流れ
血流、経絡、巡り、冷え、むくみを見ます。
ほてり、冷え、汗、重だるさ、むくみなどは、体の流れと関係している場合があります。
上半身に熱感があり、足元が冷えるような状態では、体全体のめぐりを確認することが大切です。
3. 調整
自律神経、睡眠、内臓の働き、回復力を見ます。
不眠、動悸、気分のゆらぎ、疲れが抜けにくい状態は、体の調整力と関係している場合があります。
一つの症状だけではなく、睡眠、冷え、緊張、疲労感を合わせて確認します。
安泰では、体を無理に一つの型に当てはめるのではなく、今の体に何が重なっているのかを一緒に整理していきます。
自宅でできる見直し
更年期の体のゆらぎが気になる時は、生活の中でできる小さな見直しも大切です。
冷たいものを増やしすぎない
ほてりがあると、冷たい飲み物を取りたくなることがあります。
ただし、手足やお腹が冷えやすい方は、冷たいものを増やしすぎると胃腸やめぐりに負担がかかる場合があります。
常温や温かい飲み物も取り入れてみましょう。
夜は体を休める準備をする
寝る直前までスマホや仕事、家事を続けていると、体が休む準備に入りにくくなります。
照明を少し落とす、湯船で温まる、呼吸をゆっくりする、首肩を軽くゆるめるなど、体に「休む時間」を知らせることが大切です。
呼吸の浅さに気づく
緊張が続くと、呼吸が浅くなりやすいです。
肩に力が入り、胸だけで呼吸している状態が続くと、首肩のこりや疲れにもつながります。
1日に数回、ゆっくり息を吐く時間を作るだけでも、自分の体の状態に気づきやすくなります。
頑張りすぎを見直す
更年期の時期は、体が弱くなった時期ではなく、体の使い方を見直す時期とも言えます。
今までと同じ頑張り方が合わなくなることもあります。
できないことを責めるより、今の体に合うペースを探していくことが大切です。
医療機関に相談した方がよいサイン
更年期に似た不調の中には、他の病気が関係している場合もあります。
日本女性心身医学会でも、更年期障害に似た症状の背景に、生活習慣病、甲状腺疾患、うつ病などが関係する場合があるため、確認しながら進めることが大切だと説明されています。
次のような場合は、婦人科や内科など医療機関での確認をおすすめします。
- 出血が長く続く
- 閉経後に出血がある
- 動悸や息苦しさが強い
- めまいが強い
- 急な強い頭痛がある
- 気分の落ち込みが強く続く
- 日常生活に支障が出ている
- 体重が急に大きく変化した
- いつもと違う症状が急に出た
鍼灸や養生は、体を整える選択肢の一つです。
必要な検査や医療的な確認を避けるものではありません。
安泰漢方鍼灸院で大切にしていること
安泰漢方鍼灸院では、更年期の不調を「一つの症状」だけで判断しません。
ほてり、汗、不眠、冷え、疲れやすさ、肩こり、気分のゆらぎなどを確認しながら、体全体の状態を一緒に整理します。
大切にしているのは、無理に通わせることではありません。
まずは、今の体の状態を確認し、緊張・冷え・睡眠・巡りの乱れを一緒に見ていきます。
基本的には、1回だけで判断するのではなく、体の変化を見ながら基本3回を目安に整えていきます。
慢性化している不調や複数の不調がある場合は、必要により5回程度を目安にすることもあります。
その後は、卒業または必要に応じたメンテナンスを一緒に考えます。
なお、ホームページや投稿では、客観的で正確な情報提供を大切にし、虚偽・誇大な表現、比較優良表現、早急な受療を過度にあおる表現、科学的根拠が乏しい情報で不安を過度にあおる表現は避ける方針です。
更年期の不調が続く方へ
ほてり、冷え、不眠、疲れやすさ、肩こり、気分のゆらぎなどが続く場合は、一つの症状だけで判断せず、体全体の状態を確認することが大切です。
安泰漢方鍼灸院では、陰陽・気血水の視点に加えて、構造・流れ・調整の3つから、今の体に何が重なっているのかを一緒に整理していきます。
初めての方は、まず「はじめての方へ」ページで施術の流れをご確認ください。
迷った場合は、軸整スタンダードを目安にお選びください。
まとめ
更年期は、閉経前後に体が大きく切り替わる時期です。
ほてり、汗、不眠、冷え、疲れやすさ、肩こり、気分のゆらぎなど、さまざまな不調が重なって現れることがあります。
東洋医学では、更年期の不調を一つの症状だけで見るのではなく、陰陽・気血水・冷え・巡り・緊張・回復力など、体全体のつながりから整理します。
安泰漢方鍼灸院では、さらに「構造・流れ・調整」の視点から、更年期の体のゆらぎを見ていきます。



